獰猛な指先 第十五話



 長岡とプライベートを共にする事がなくなって、もう二週間程が経過する。あの日――ホテルを出て別れた後から、連絡は一切とっていないし、会社で顔を合わせても言葉を交わす事もない。幸いな事に現在の業務では長岡と本山が直接言葉を交わさなくても十分にこなせるものだった。
 自身が望もうと望むまいと人間関係とは日毎変化し続けていくものだ。永遠に続くものなどあり得ない。
 そんな事はもう嫌という程に知っている。これまでの三十年にも近い人生を、失敗ばかり積み重ねて生きてきたのだ。
 終わりゆく関係に寂しさを覚えるのは仕方のない事だ。辛いのは今だけで、しばらくすればこの辛さも過去の思い出にする事ができる。
 何度も繰り返して、そう学習した。
 それなのに――心は痛み、足元はぼろぼろと崩れていくようだ。
 長岡との関係は、いつか終わってしまう覚悟が出来ていたはずだった。スポーツのように愛の介在しないセックスをするだけの関係が長続きするはずもない。どちらかに本命の別の誰かが現れるか、この関係が都合が悪くなるか――どんな形にせよ終わりはやってくると思っていた。
 覚悟は、していたはずなのに、突如として訪れた終わりが切なくて、苦しかった。
 長岡との関係の何を惜しむ必要があるのか――冷静に考えれば、惜しむ必要なんてどこにもないはずだ。セックスだけを共にする非生産的な関係に終わりが訪れたのだから、喜ぶべき事なのではないだろうか。
 そう思っていても、日毎長岡に恋焦がれてしまうのだから可笑しな話だった。
 長岡への恋心はもうずいぶん前に潰えて消えたはずだ。それでも半ば脅しのような形で関係を迫られ、妥協と惰性で――その関係を楽しんでしまっていた。
 長岡とのセックスは至上の愉悦で、触れる指先は力強く熱い。求める呼吸音は少し荒く、掠れた声で呼ばれると体内の熱が疼いた。
 思い出すだけで、情欲は滾って身体を熱くする。
 誰もいない一人きりの自室のベッドの上で、自身の身体を抱くように身体を丸めた。
 枕元に置いてある携帯電話に指を伸ばしかけ――、少し迷ってから止めた。
 今更長岡に連絡を取る事なんてできなかったし、長岡以外の人間に助けを求めても、長岡ほど身体の相性が良い相手はいないのだから、較べて余計に切なくなってしまう結果は見えている。
 長岡を拒んだのは紛れもなく自分だ。長岡とは恋人という関係になれない気がした。
 恋人とは、互いに敬い思い遣る関係の事だと思っている。そして、その関係はいずれ終わりを迎えるものだとも思っている。
 終わってしまう関係を構築する事に、一体何の意味があるのだろうか。
 掛布を引っ張ってそこに頭まで潜り込む。襲いくるかのような暗闇は、今の本山にとって居心地の良いものだった。
 瞼を閉じて、忘れようとする。触れた肌の温度を、感触を、全て忘れたいと願っているのに、いつまでも消えてなくならない。長岡とのセックスが――忘れられなかった。
 暗闇の中、本山は一人小さく笑みを作る。自嘲の笑みでも作らねばやっていられない気分だった。
 いつまでも続くかのような長い夜、疼き続ける身体の熱から目を逸らして過ごした。
 辛いのは刹那的なもので、時間さえ経過すれば全てを忘れる事ができる。そう信じる事しかできなかった。


◆◆◆


 長岡と関係していた時は、毎日のようにセックスをしていたが、三十路を目前にした本山は本来であれば毎夜求めてしまう程性欲を持て余しているわけではない。
 寂しく、苦しかったのは僅かで、本山が予想していた通り、時間が経つにつれてその感情は静まっていった。長岡を知る以前の自分へと――戻る事ができた。
 ただ、それでも――長岡の姿を目にすると、疼くような熱が身体を駆け抜けるのだ。
 そんな自分から目を逸らし、日常生活を送る事に集中する。真面目に仕事をこなし、就業時間が終われば寄り道もせず家に帰るだけだ。
 だからその日も本山は、手早く仕事を終え定時の合図と共にタイムカードを切って帰路へつく事にした。
 カチカチとキーボードを打ち鳴らして残業をしている同僚たちへ軽く挨拶をし、エレベーターホールを目指す。本山と同じく定時で帰る者も幾人か見られるが、ほとんどはまだ仕事を続けるようだ。
 冬の気配が近づいた今は、窓の向こうはもう真っ暗だった。
 エレベーターホールへ着くとエレベーターの呼び出しボタンを押し、到着を待つ。ウイーン、と低く響く機械音はどこか懐かしい。上から人を乗せてきているのだろうエレベーターは、徐々に本山のいる階へと近づき、頭上の階数表示のランプが切り替わっていく。ボタンを押してからおよそ二、三分といったところだろうか。エレベーターは到着し、その入り口をゆっくりと開ける。
 一歩踏み出し、エレベーターに乗り込んだところで動きを止める。
「……」
 動きを止めてしまったのは、そのエレベーターの中に長岡しかいなかったからだ。驚いたのは本山だけでなく、長岡も同じようだった。実に数週間ぶりに互いの視線が絡んだ。
 ビジネスバッグを携えているところから察するにどうやら長岡も今から帰るらしい。
 乗り込むのを止めて降りるべきなのか、と足を引きかけて――結局、そのまま乗り込む事にした。降りると、負けてしまうような気がしたからだ。迷っていた時間は数秒にも満たないはずだ。
 本山がエレベーターに乗り込むと、扉は静かに閉まった。気まずい二人を乗せて、階下へと進んでいく。
 エレベーターの後方隅にいる長岡へ背をむけて、扉を睨み付ける。会話はなかった。
 少しの沈黙を耐えれば、またいつもと変わらぬ場所に戻れるのだ。
 エレベーターが一階に到着するまでの数十秒が、とてつもなく長く思える。
 低いモーター音が繰り返し、やがて無機質な電子音と共にエレベーターは到着した。
 扉が開くと同時に、重苦しい箱から一歩を踏み出す。外の空気は清々しく、まるで天国かのようだった。
 外へ出た後は、足早に歩を進めて逃げるようにその場から立ち去る。今はまだ、長岡とは一緒にいたくなかった。
 長岡の温もりを思い出してしまうからだ。
 共に貪った愉悦を、思い出してしまうからだ。
 長岡との行為は、欲求を余すことなく満たしてくれる。自ら求めずとも満足する事ができた。
 できることならこれからも――そうして身体を繋ぎたいとは思っても、恋人にはなれない。
 恋人になりたいと言ったのは長岡だった。しかし、そこに恋愛感情は介在するのか、疑問だった。例えあったところで、元々ノンケであったはずの長岡に愛され続ける自信はない。いつか別の誰かに奪われてしまう。
 もうこれ以上、長岡を求めたくなかった。
 会社のビルを出て、霞んだ星空の下を歩み始めたその瞬間――後ろからがしりと腕を掴まれる。
 腕から伝わる体温の主を、本山は振り向かずとも察する事ができた。ため息と同時に振り返ってみれば予想通り、長岡の姿があった。
 鋭く睨む真剣な視線から逃れたくて、視線を逸らす。
 僅かな躊躇の後、その手を振り解こうとしてみたが、骨が軋みそうな程強く掴まれていてはそれも叶わない。
「……なん、だよ」
 そしてようやく、本山は声を出して問いかける。
「話しがしたいんだ」
 会社で仕事をしている時に長岡の声が耳に入る事はあっても、その声を自分に向けられたのは随分と久しぶりだった。
 迷う事のない一直線の声音に、本山の胸は否が応でもときめいてしまう。
 恋から目を逸らし、潰えた事にしても、忘れる事はできなかった。
 長岡の事が、好きだった。
「俺は、話しなんてない」
 それでも自分の気持ちを否定して強がってみせる。
 いつか辛い思いをするなら、今のうちに片付けてしまいたかった。
「本山がなくても、俺はあるんだよ」
 だが、長岡も譲る事はない。寒空の下無言の攻防が交わし飛ぶ。
 このまま流されてしまえばどういう結果になるのか、本山は経験から予想がついていた。恋人になる事を押し切られて、また悶々とした日々が始まるだけなのだ。
 本山は、静かに首を横に振る。それが、今できる精一杯の抵抗だった。
 しかし、長岡が解放するはずもなかった。掴まれた腕がじくじくと痛む。
「一度だけでいいんだ。きちんと話をさせてほしい」
 長岡の真剣な瞳は、恐らく嘘ではないのだろう。
 下唇を噛み締め、どうにか逃れる方法を考える。このままでは流されてしまいそうだった。
 長岡と、恋人という関係になりたくない。恋なんてものは幻想で、恋人なんていう関係はいつか終わりを迎えるものだ。そんな関係には、なりたくなかった。
「本山」
 名前を呼ばれ、揺れ惑う。
 話しをせずに解放される事はないのだろう。それにここは会社のビルを出てすぐの場所で、あまりに目立ちすぎる。
「……わかった」
 本山は渋々、諦めたように頷いたのだった。

 ゆっくり二人で話をできるところ、と言っても、人の目は完全になく、男同士の恋愛について話をできる場所なんて限られている。
 本山たちは何度となく通ったあのラブホテルにチェックインする。料金はかかるかもしれないが、社会人をする二人にとって誰にも見られない、という事の方が優先すべき事項だった。
 本山をソファにビジネスバッグをどさりと置き、腰を落ち着ける。セックス目的以外でラブホテルを利用するなんてこれが初めてだ。
 長岡はソファではなくその後ろにあるベッドの方へ、本山と同じく荷物を置いて座った。背後から長岡の視線が突き刺さっているの痛いほど感じとれた。二人の距離が、気まずさを表しているかのようだった。
「で、話ってなに」
 振り向きもせず、つっけんどんに話を切り出す。
 長岡の顔を見なくて済むのは有難い話だった。今顔を見てしまえば、己の心に嘘をつく事なんてできなくなってしまうような気がしたからだ。
「付き合って欲しい」
 前置きもなく、単刀直入に切り出されるそれは本山の心を激しく揺さぶった。
 セックスをするだけの関係ではなく、色々な所へ遊びに行ったり、楽しい事も苦しい事も分かち合えるような関係を築く事ができればどれ程幸せな事なのだろうか。
 長岡から愛される事が出来るのならばどれ程幸せな事なのだろうか。
 膝の上に揃えた拳に行き場のない思いを込める。
「……なんのために付き合うんだよ」
 例えば、これまでに一度でも長岡からの愛を感じる事が出来ていれば、本山の選択もまた違ったものになったのかもしれない。
 長岡とプライベートを共にするようになって数ヶ月経つが、本山が長岡に惹かれる瞬間はあってもその逆を感じている素振りはない。
「……本山の事が、好きだからに決まってるだろ」
 好きだとか嫌いだとか、恋だとか愛だとか、それがいかにくだらないものであるか、本山は身を持って知っている。
「なにそれ、今更なに言ってんの?」
 知らぬ間に口角はあがり、笑みを形造っていた。長岡の言葉を素直に信用出来る程、純粋な心を持ちあわせているはずもない。
「今更……なのは、わかってる。俺も自覚したのはつい最近だし」
 長岡の声がほんの僅かに沈んだ。
 一体、今長岡がどんな顔で話をしているのか――振り向いて確かめてみたかった。しかし、振り向いてしまえば終わってしまう事もわかっていた。
 長岡の事が好きだ。
 例えいつか終わってしまう関係だとしても、恋人という関係になり、一時の幸せを共有する事ができれば、それはかけがえのない思い出になるのだろう。
 そして、幸せであればある程、別れは苦しく切なくなるものなのだ。
 いつか訪れるその時を迎えたくなくて、本山は今こうして必死に抵抗している。靡いてしまいそうになる心を抑えつけて、強がりのフリをしている。
「……長岡はさ、俺のどこが好きなの?」
 疑問を口にした。
 プライベートを共にしたとは言え、互いの性格を理解出来る程に話しをしたわけではない。
 長岡や圭吾は男女構わず人目を引く精悍な容姿だが、本山はそうではない。悪くはないであろうが、特に秀でたものもない、極々一般的な顔立ちだ。身長や仕事、年収の面でも『平均』だ。
「どこがって……」
 長岡は口篭る。口篭った理由については察する事ができた。
 そんな平均的な本山を、秀でた長岡が求めたくなる理由はただひとつだろう。
「身体の相性が、いいから?」
 本山が問うと、長岡はそれ以上言葉を紡ぐことはなくなった。肯定の証しだった。
 身体の相性の良さは、互いに認めるところだ。長岡がこれまでにどれ程の経験をしたのかなんて話はした事もないので知らないが、決して少なくはないのだろう。その手腕から察するに本山と同等かそれ以上には遊んでいると思われた。
 今までに散々に遊んできて――十代の頃ならいざ知らず、そろそろ性欲も落ち着いてきたというのに――長岡と得る快楽に溺れてしまった。
 触れ合う体温が心地よく、絡める指は失っていたパズルのピースのように嵌まり込む。重ねた唇の感触は今でも思い出せる。
 セックスなんて、誰としても同じだと思っていた。長岡と出会うまでは、そう思っていた。
 長岡とするセックスは、出会えなかったもう一人の自分との邂逅のようだった。知らなかった愉悦を、揺り起こされる。
「それも、あるけど……」
 長岡は言葉を選ぶようにして口を開くが、その続きが紡がれる事はない。
「無理しなくていーよ。……俺も、長岡とするセックスは好きだし」
 セックスをしたいだけならば、恋人になる必要などどこにもない。
 今までのように性欲だけを処理するだけの関係でいればいいはずだ。独占欲に基づく嫉妬が生まれる事もあるかもしれないが、それも慣れるまでの我慢なのではないだろうか。
 本山は何も映し出していないテレビを見詰める。部屋の中を反射して、長岡の姿を映し出していた。
 長岡の瞳は、絶えず本山に向けられている。
「俺は、本山を自分だけのものにしたい。……誰にも、渡したくない」
 長岡は立ち上がり、一歩を踏みだした。
「……誰がお前なんかのモノになるかよ」
 言葉とは裏腹に、背後に迫る気配に気付いていながらも、動く事が出来ない。
 声が上擦り、心臓が飛び跳ねる。
「俺は」
 見知った長岡の腕が、背後から回される。
「本山と恋人になれたら、毎日楽しくなれそうで――だから、本山を恋人にしたい」
 ぎゅっと抱きしめられて、長岡を感じる。背中に感じる体温と、耳元にかかる吐息、回された腕の力強さが、心地よかった。
「二人でいたら、幸せになれる気がする。セックスだけじゃなくて、一緒に飯食ったり、遊びに行ったり、たくさん話をしたりしたい」
 そうしたいと思っているのは、本山だって同じだ。
 自身を抱く腕を振り払う事は簡単で、その腕に自らの腕を重ねる事も簡単だ。それなのに、本山は何もしなかった。
 ただ自分を抱く男の温もりを感じながら、真っ直ぐ前を見詰めているだけだ。
「俺は、長岡とは付き合えない」
 いつか終わりを迎える幻想の関係を築く事に、意味を見いだせなかった。いつか傷つく事がわかっている事を、進める気にはなれなかった。
 そうして本山は長岡を頑なに拒む。失敗するとわかっていて踏み出せるほど、もう子供ではないからだ。
「……本山っ」
 自分を抱く腕に、更に力が込められる。セックスの時ではなく、純粋に身体を抱きしめられるというのは随分と久しぶりだ。背中に伝わる長岡の温もりに身を任す事ができれば、一体どれ程幸せなのだろうか。
――このまま、長岡に甘えてしまう事も悪くはない、と思えてきてしまうのだから、相変わらず己の生ぬるさには嫌気がさす。
 初めは、外見だけだった。
 真摯に仕事へ取り組むその眼差しに惚れて、もっと知りたいと思った。いざ知った中身は、あまり好ましくない――と思ったのは、知り方が悪かったのだろう。結果的にどうあれ行為を強制したのは本山だ。
 その後、更に深く知った中身は初めに知ったものより穏やかで、隣にいる事が心地よくなっていた。
 そして、共に求めた愉悦は深く、どこまでも高みを目指せるものだった。
 感じる長岡の体温を、呼吸を、鼓動を、匂いを、指先を――全て意識してしまう。
 駆け抜けるような早鐘を打つ心臓の音と、熱を持った頬に気付かれてしまうのではないかと焦る心と、気付かれてしまえばいいのにと望む心が揺れ惑い、狼狽える。
「本山、俺と付き合ってくれないか。二人でいたら、きっと楽しくなれる」
 言葉が、響いて染み込む。
 ここで受け入れてはダメだとわかっているのに、今まで散々拒んだ意味がなくなってしまうとわかっているのに、惹かれてしまう。
 もしかしたら次こそは幸せになれるのではないかと思ってしまう。
 長岡の隣なら、笑っていられるのではないかと思ってしまう。
 求め始めた心を、止める事が出来なかった。
 本山は自分の肩を抱く長岡の手に、自らの手をそっと重ねた。触れたかった手は、今も変わらない温かさだった。
 恋なんて幻で、いつかは夢のように潰えてしまう。潰えるその瞬間は切なく苦しいものでも――輝く一瞬は、紛れもない幸せの瞬間だ。
 息をのむ長岡の手を握りしめる。それが本山の精一杯の意思表示だった。
 例え失敗を繰り返し、恋の痛みを思い知っていたとしても、もう一度だけ――長岡を信じたかった。
「いつからそんな風に思ってたの?……そんな風に思われてるなんて、気付いてなかったけど」
 真っ直ぐ前を見詰めたまま、背後の長岡に問いかけた。
 互いに嫌いあってはいないと思っていたが、まさか恋人にしたいと思う程好かれているとは思っていなかった。
「さぁ、自覚したのは、この前ホテル行った時かな。圭吾と会ってたって聞いて、悔しくて」
 長岡は微かに瞼を伏せ、重ねた指を絡めながら言葉を紡ぐ。
「悔しいって、なにそれ」
 いつになく真っ直ぐな長岡の物言いがくすぐったい。本山は身をよじって姿勢を正してから、甘えるように体重を預ける。
「圭吾に本山を取られるんじゃないかって」
 長岡の吐息が耳にあたり、笑みを形造る。
「そんなのあり得ないよ」
「でも、心配だった」
 耳に触れる唇は、ちゅ、と音を立てて移動する。右の耳から頬、身を乗り出して唇へと重なっていく。
「ん……」
 数週間ぶりに触れ合った唇は懐かしく、失くしたものを見つけたかのようだった。
 唇から伝わる温もりが愛おしくて、切ない。
 与えられたそれを夢中で貪り、舌を絡めて愛へと変える。
「……大切にする」
 小さく囁かれたその言葉だけが道しるべのようで。本山は全てを委ねた。
 初めからすぐそばにあったはずの幸せを、ようやくつかむ事ができた。


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