キミノトリコ
※6/28に開催された創作BL書き手のオフ会「ちんちんオフ2015年梅雨」で持ち寄った原稿です。
緊縛をテーマに1200字制限で作品を持ち寄るという企画でした!
最後に少しレポあります!



「ねぇ、今日も縛っていい?」
 恵太に耳元で囁かれ、篤史は戸惑いながらも小さく頷いた。
「やったぁ!じゃあ用意してくるね」
 そう笑う恵太の笑顔が見たかったからだ。大切な恋人の笑顔を守りたかったからだ。
「……うん」
 心にも思っていない事を口に出し、愛おしい恋人との絆を作る。
 寝室を後にする恵太の後姿を見送って、篤史は嘆息した。
 恋人との夜毎の逢瀬では、恵太は必ずと言っていい程に縛りたがる。
 篤史は縛られる事は決して嫌ではなかったが、さして好きというわけでもない。
 恵太の事が好きで、運よく恋人になる事ができて――身体を重ねられるだけで、至福だ。
 恵太は昔からずっと憧れの存在だった。よく笑いよく怒る。感情表現が豊かでダメな事はダメだと言える強い正義感を持っていた。己の信念を曲げる事は決してせず、周囲にはそんな人柄に惹かれた者たちが常に一緒にいた。
 篤史もその中の一人に過ぎなかったのに、何故か今はこうして恋人としての立ち位置に収まる事ができた。今のこの現実は実は夢なのではないかとさえ思う事もあるくらいだ。
 そんな最愛の恵太が縛る事を求めるのだから篤史もつい許してしまう。――もしも拒めば、恵太が離れていってしまいそうで、怖かった。
「お待たせ。さ、こっちに背中向けて手は後ろで組んでくれる?」
 促されて、腰の後ろで両腕を束ねる。すると二つ折りにした長い麻縄で手首をぐるぐると巻き、右の二の腕を経由して胸の前を一周し、左の二の腕を通過してまた手首へと戻ってくる。一度縄を調整し、同じように今度は胸の少し下を通るように縄を通し背中に戻す。縄を一本ずつとると首の横を左右それぞれに通過し、胸の前を通っている縄それぞれに絡ませ、再び背後で一纏めになるよう結んだ。
 裸体の肌に縄は微かに食い込んでいて、しかし痛みや圧迫感はない。
「できたよ。篤史可愛くなったね」
 恵太は正面に回り、縛り上げた出来栄えを確認するかのように篤史の身体を見る。嬉しそうに笑う恵太の頬は紅潮していて、興奮しているのだと察する事ができた。
「……そう、かな……?」
「うん、篤史は縛った方が絶対可愛いよね」
 女性の髪形を褒める時のようなノリでそんな事を言われても、篤史は反応に困ってしまう。
 縛った方が可愛い、と言われてもこの姿を自ら作り出す事は出来ない。恵太がいてこそ、初めて実現する姿だ。
「可愛い」
 恵太はうっとりと繰り返し言い、篤史に唇を重ねる。柔らかなその感触に浸る間もなく粘膜が口腔内へと侵入を果たした。
 ベッドに身体を横たえると、身体の下敷きになった腕がぎしりと軋む。
「ん……」
 絡む舌に熱い吐息が毀れ、部屋を甘く濡らす。火照った肌と痺れゆく脳髄を感じた。
「縛られて可愛くなる篤史大好き。愛してる」
 その言葉が嘘なのか本当なのか、篤史にはわからない。
 唯一解るのは、身体も――そして心も、恵太から与えられる緊縛をいつの間にか待ち望むように変化しているという事だけだった。




5月某日、Twitterで主催のでんこさんが呼びかけられていたオフ会に軽率に参加を決めました。(乱入とも言う)
テーマSS(↑の作品です)も用意し、待ちに待ったオフ会当日。
集合場所はカラオケ店に現地集合でした。
が、昼過ぎ集合だったので有志で昼ご飯を食べる案が前日深夜にあがってきたのでこれまた軽率に参加してきました。
というわけで待ち合わせ場所が大阪駅に変更になりました。
大阪駅としか決まってなかったので大阪駅ついてからどこへ行けばいいのかわからず…!
とりあえず大阪駅についた事を報告すると先に落ち合っていたらしいあやせちゃんとゆうもちゃんが待ち合わせ場所の写真を送ってくれました。
「どこにいるかはわからないけどこの看板の前にいるよ!」みたいな無茶ブリを乗り越えて合流成功!
その後倉下さんと蓮花さんと合流しサイゼリヤへ出発!
蓮花さんが道を下調べしてくれててとっても有り難かったです♥
大人数でサイゼリヤとか久しぶり…!
倉下さんがパエリア食べてたんですが私はお腹の都合でパエリア食べれなくて、食べたかったパエリア…。パエリア…。
食べ終わったら会場のカラオケ店へ移動です!
道中蓮花さんに頼りきりで申し訳ない限りでした…。
カラオケ店で、でんこさん・明楽さん・帝都さん・リカオさん・るしるしさん・たかせまことさんと合流しました。
合計11名です!
まずは自己紹介とこの日のために用意したSS(絵描きさんは絵でした)を配ります。
SS朗読会が開催されようとしたのですが全力で拒みました。
自分がシナリオ担当したゲームのデバッグでさえこの世の地獄かと思うくらい恥ずかしくて嫌なのにそんな会は耐えられません。
自己紹介が終わると雑談タイムです。
創作に関する意見交換や商業BL漫画の回し読みやスケブ描いたりおしゃべりしたりしてました。
途中、隣に座っていたあやせちゃんがいきなりちんこのデッサン始めたり、スケブをスケベと聞き間違えて反応したらスケブで殴られたりしました。
そしてみんなで描いたのがこれ↓


左上:るしるしさん、真ん中上:ゆうもちゃん、左下:リカオさん、真ん中下:私、右下:あやせちゃん。

でんこさんは美人さんで目の保養になるし明楽さんと帝都さんは相変わらずラブラブだしリカオさんはキャラ濃いしたかせさんのお話し面白いし倉下さんの貴重なお話し参考になるしあやせちゃんちんこだし蓮花さんは見ていて楽しいしゆうもちゃんはきゃっきゃしてて可愛いしそんな感じでした。
るしるしさんとは夏が終わったらご飯一緒に食べに行くんだ…!
あっと言う間の楽しい時間は終わり、解散へ。
でんこさんを新幹線までお見送りし、私も帰路へ。
Twitterで繋がった創作BLの書き手さんと一対一で遊ぶ事はあっても、大人数でのオフ会は初めてでとっても楽しかったです。
また機会があれば参加してみたいな…!
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